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<<   作成日時 : 2017/09/06 22:08   >>

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薬用植物の国内栽培、国主導で本格始動
薬事日報 2013年10月7日(月) 配信

薬用植物の国内栽培が国主導で大きく動き出した。昨年8月、自民党内部に「日本の誇れる漢方を推進する議員連盟」が設置されたのを皮切りに、農林水産省と厚生労働省の意見交換会として、課長級会議がスタートした。今年8〜9月には、生産農家と漢方薬メーカーをマッチングする「薬用作物の産地化に向けたブロック会議」を全国8カ所で実施し、地域振興を目指す産地側の参加者からの関心も高まっている。生薬原料の約8割を中国からの輸入に依存する中、医療と農業を結びつけた新たな産業化へのチャレンジに注目が集まっている。

農家とメーカーつなぐブロック会議を開催

 漢方薬の使用量は、使用経験医師が増えたことで、拡大を続けている一方、漢方薬の原料となる生薬については、大部分を中国からの輸入に依存している。日本漢方生薬製剤協会(日漢協)が2010年に行った調査によると、08年度の生薬の総使用量2万273トンのうち、中国産が83%、日本産は12・2%の2447トンにとどまっていた。また、日本産の品目数は248品目中89品目の約36%と、安定確保にはほど遠い。

 中国からの調達も、年々厳しくなっている。漢方薬原料に多く用いられる「甘草」や「麻黄」は輸出規制の対象となった。さらに、中国国内での需要拡大や人件費の上昇、天候不順による生産量減少などで生薬供給価格が高騰し、残留農薬の少ない良品質の生薬を求める声も強まってきた。国内での漢方薬需要の拡大と薬用植物をめぐる中国の動向から、生薬の栽培化が叫ばれるようになった。

 国内では、漢方薬メーカーと農家が個別に契約を結んで、生薬栽培が行われている。最大手のツムラが、北海道、岩手県、群馬県、和歌山県、高知県、熊本県と全国6カ所で展開し、積極的に栽培地拡充に乗り出すほか、各地方自治体と協定を結び、甘草の栽培化にチャレンジする企業も登場している。

 ただ、薬用植物に一般的な市場がなく、農家とメーカー間の接触が限定された結果、国内での流通が進んでこなかった。メーカーが別の地域で生産を拡大したい場合に、栽培をどこに依頼するかが分からなかったり、農家も薬用植物を生産したくても、収益に見合う需要度の高い生薬をどう選べばいいか、さらにその売り込み先が分からないといったミスマッチが見られた。そのため、個々の品目の需給状況も把握できなかった。

 日漢協の要望に応える形で、国もようやく本腰を入れ始めた。昨年11月から厚労省医政局経済課と研究開発振興課、農水省生産局農産部地域作物課が情報交換会を実施。「生産者と実需者をマッチングさせる場」として、全国を8ブロックに分けて、8〜9月に生産者と実需者が顔を合わせた説明会を開催した。

 ブロック会議は、農水省と厚労省、日漢協の3者の主催により8月に北海道、関東、北陸、9月に近畿、中四国、九州・沖縄、東海、北陸で行われた。国内全域で生薬栽培に関する説明会を行うのは、初の試みだ。

 会議では、農水省が薬用植物をめぐる生産や輸入などの状況、厚労省が漢方薬の現状とその取り組みに関する説明を行った。さらに日漢協が、国内調達が必要となる生薬リストを提示し、参加者に対して薬用植物栽培への協力を改めて要請した。医薬基盤研究所の薬用植物資源研究センターも参加し、マッチングを支援している。

 10都道府県の地方自治体、地域の農業協同組合の関係者など約80人が参加した関東ブロックでの質疑応答では、参加者から「栽培を行う上で何をすべきか」「収量はどの程度見込めるのか」などの必要な事前準備や収益性に関する質問が挙がった。

 日漢協が行った会員社の漢方薬メーカーに対するヒアリング結果によると、国内調達が必要な生薬は、全体の取り扱い品目の半数となる約100種前後。これらの生薬で農家から生産したい品目を各都道府県を通じて公募し、その後個々の品目で取りまとめを行い、具体的な活動をスタートさせる予定だ。

主要な栽培拠点“北海道”‐地域主導で事業化加速

 1次産業で地域振興を目指す産地側の期待も大きい。特に主要な栽培地である北海道ブロックでは、約90人の参加者が詰めかけ、栽培品目を検討する質問も見られたという。北海道庁の食品政策課によると「麦の収穫時期と重ならなければ、より多くの参加者が集まった可能性がある」との見方を示す。

 北海道の薬用植物栽培の歴史は古い。1734年に松前藩がオタネニンジンを栽培したのが始まりで、1948年には道立薬用植物栽培試験場を設置、70年には北海道生薬公社を設立するなど、盛り上がりをみせたが、その後公社の解散を受け、企業が生産拠点を海外に移したことが影響し、衰退していった。

 再び機運が高まったのが、2009年の「夕張ツムラ」の設立だ。ツムラは、北海道を生薬栽培の一大拠点に位置づける。

 10年に日本特産農産物協会が行った調査では、都道府県別で北海道の生薬栽培面積は第1位、生産量でも第4位と上位につける。他地域に比べ、▽耕作面積が広く大規模栽培が可能で、本州にはない大型の農業機械が利用できる▽冷涼な気候で電気代等の保存管理コストを削減できる▽食品産業・観光産業との相乗効果▽歴史ある薬用植物の研究機関が集積している――などの優位性が挙げられている。

 こうした強みを地域振興に生かすため、自治体主導で様々な取り組みが行われている。経済産業省北海道経済産業局と北海道科学技術総合振興センターでは、薬用植物の栽培、流通、加工等の課題や食品・化粧品等への活用について、産学官による検討会を設置。事業化促進に向けた支援を続けている。

 昨年5月にまとめた検討会の報告書では、過去の生薬栽培に対する反省が綴られている。

 「1970年代に農家が企業のニーズを十分に把握することなく、薬用植物の栽培を拡大した事例があり、その結果、買い手のつかない薬用植物が大量に発生し、農家に大きな損失を与えた」と指摘。「買い手である企業と十分に協議し、契約栽培を行わなければならない」と結論づけた。

 こうした課題を解決するため、北海道経済産業局とノーステック財団、北海道庁が連携し、必要な薬用植物の品種の決定や栽培方法、大型農業機械を用いた大規模栽培の実現に向け、農家とメーカーが情報共有できる仕組みの構築を目指していた。国主導による農家とメーカーの情報共有の場ができたことは、「非常にありがたいこと」(北海道経済産業局バイオ産業課)と強く歓迎している。

 北海道ブロックでは、9月中をメドに農家からの公募を行う予定だが、既に数件のエントリーがあるという(9月25日時点)。現在、18市町村で14種類の作物を栽培しており、栽培品目の追加に前向きな農家だけでなく、新たに薬用植物栽培に乗り出す担い手も探していく。

 これまで培ってきた経験・ノウハウもある。道内生産量の大半を占める「センキュウ(川キュウ)」では、機械化によって大規模生産を成し遂げており、次に生産量の多い「トウキ(当帰)」をターゲットに置く。医薬品に限らず、化粧品や健康食品など様々な出口戦略を可能とする農業の“6次産業化”の実現に向け、「個々の品目の特性に合った栽培適地や手法、収益化に向けた最終製品のイメージなどを情報共有できるようにしたい」(北海道庁食品政策課)との考えを示す。

農水省の概算要求4.7億円‐16年度に国内生産量1.5倍へ

 土地の確保に向けては、葉タバコ生産が減少したのを背景に、国内の遊休地の活用が提案されている。遊休地は、約40万ヘクタールとされ、全国の農地の約10%に相当する。ただ、生薬栽培を実現する上で、土地の確保や土壌、気候を考慮しなければならず、様々な技術的な課題も残されている。

 また、登録農薬への対応も検討が必要だろう。薬用植物は主要な作物ではないため、各農薬メーカーが独自に薬用植物の全てで農薬登録していないのが現状。薬用植物の栽培に必要な農薬は、各農家が農水省に登録をすることになり、費用と手間がかかってしまうなどの問題もある。

 農水省は、薬用植物栽培に必要な農薬の登録や、耕作放棄地の有効活用に向けた土地改良などの費用を交付金で支援を行っている。14年度予算概算要求では、地域の条件に適した栽培マニュアルの作成や、日本薬局方の品質規格をクリアするための栽培技術の確立など、生産上の課題解決に向けた取り組みを支援する新規事業に4億7000万円を計上した。

 新規の「薬用作物等地域特産作物産地確立支援事業」では、薬用作物の産地形成に向け、▽地域ごとの気象条件・土壌条件等に適した品種の選定や栽培マニュアルの作成▽安定した生産に資する栽培技術確立のための実証ほ場の設置▽低コスト生産体制の確立に向けた農業機械の改良――に取り組む民間団体などに補助金を出す。薬用植物の国内産地化を進め、16年度までに国内生産量を10年度の1・5倍に拡大させる事業に乗り出す。

 漢方薬をめぐっては、中医学の標準化が国際標準化機構(ISO)の技術委員会で議論される「TC/249」や「薬価」など課題が山積しているが、国内での生薬栽培に弾みがつけば、国内での普及、海外への輸出といった展望が開けてくる。

 今後、厚労省と農水省、地方自治体、漢方薬メーカー、農家の連携を確立させ、農家の積極的な参加を促し、各産地から成功事例を一つでも多く発信していくための環境整備が求められる。

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